リード文を入力アラブ圏の伝統舞踊「ベリーダンス」はその名の通り、
お腹(belly)を出したスタイルのダンス。

『千夜一夜物語』から飛び出してきたかのようなエキゾチックな衣装を身にまとい、
オリエント独特の音楽のリズムに乗って、腰を回したり体を大きくしならせたり。
ちょっとドキっとしてしまうほどセクシーに、女性の身体の美しさ、妖艶さを強調している。

現代日本にもベリーダンスの教室がたくさんある。
彼女たちはなぜ、今、日本で、ベリーダンスを学ぶのだろう。

目黒にあるAltin studioのダンサーたちを撮り続けているうちに見えてきたのは、
フェミニンな身体イメージを突き詰めることによるアイデンティティの再確認という側面が一つ。
そして非日常的異空間であるステージで「踊る主体」になりきることによる脱自我、聖化。

別に、重い悩みや深刻な葛藤を抱えているわけでもない、
彼女たちはごく「普通」の日常を生きる「女子」だ。
それでも、自分の存在を確かなものにする=確かめる。
ベリーダンスは、そんな「女子力」を濃縮する装置だ。

彼女たちは一緒に笑い、時には泣いてレッスンを重ね、
やがてステージの上で神秘的な存在へと、孵化する。